日常生活はウェブから得られる情報で完結していても、旅という非日常の中でずっとスマホを見てばかりというのも味気ないもの。気分的にも日常の延長になってしまいます。普段あまり本を読まないという人も、旅には1、2冊お供に連れていくのがおすすめ。同じ目を使うという行為のはずなのに、ブルーライトではなく紙の上の文字を追うのはなんだか優しく感じられます。
というわけで、今回は「綺麗になる」をテーマにした一人旅のお供におすすめの一冊(というか一シリーズ)をご紹介します。
『美人画報』安野 モヨコ(著) 講談社
1998年に始まった雑誌『VOCE』の連載を書籍化したこの『美人画報』シリーズ、『美人画報』『美人画報ハイパー』『美人画報ワンダー』と全部で3冊が発行されています。漫画家としてのイメージが強い安野モヨコさんですが実はものすごい美容オタク。最初は手探りだった美容の探求も、巻を追うごとに洗練されていきます。
今から20年近く前に始まった連載ですから美容情報も結構なつかしいものが多かったりしますが「綺麗になるモチベーションを高める」という意味では2017年の今でも十分役に立ってくれるシリーズです。
3冊目の『美人画報ワンダー』では外見的な美にとどまらず、美しいインテリアの追求や着物の世界など内面的にも美女になるというテーマが描かれていて、「美女って一体なんなのか」という1冊目から読んでいると自分も一緒に成長しているような気分になれたりも。
基本的にカジュアルな口語体で書かれているので気を抜いているときでも読みやすく、あまり難しいこと考えたくない…という旅の最中にぴったりです。そして何より安野モヨコさんの可愛くて綺麗なイラストも素敵!
現在新品で手に入れるのはちょっと難しいのですが、読み終わった後は美に対するやる気が間違いなく湧いてくるこのシリーズ、時代年代を問わず美人を目指すすべての人におすすめできる一冊です。